(克服のためのチェックポイント)

「コミュ障」という言葉が最近、インターネット上で良く使われるようになってきましたが、これは「コミュニケーション障害」の略語であり、この具体的な内容を見ると、従来からある、嫌われ恐怖症やあがり症と同じものだと言って良いと思います。

つまり、学校や会社などでの人間関係の悩みだと言うことも出来るのではないかと思います。

しかし、最近の若い人たちの場合、明らかに嫌われ恐怖症であるにも関わらず、インターネット上の情報から自分のことを「コミュ障」だと自己判断していることが多いように思います。

インターネット上の「コミュ障」を扱ったサイトの中には具体的な例やチェック項目が載っていますが、これと自分の悩みを比較し判断しているのだと思います。

私も、こういうサイトを見てみましたが、嫌われ恐怖症そのものが「コミュ障」ということになっているように感じます。

また、「コミュ障」を取り上げているサイトの中には3人以上だと話せない悩みに近いと解説してあるところもありますが、これも神経症から来ていることが多いものなのです。

つまり、今、3人以上だと話せない悩みと言われているものを見ると、「コミュ障」の場合と同じように、嫌われ恐怖症と重複しているいる部分が、ほとんどだと言って良いと思います。

つまり、人付き合いが苦手で、他人の目が気になり、自然な会話が困難になってしまうという「コミュ障」は嫌われ恐怖症やあがり症と全く同じ同じだと言って良いと思います。

また、人前での緊張や人が苦手な悩み、人前で赤くなってしまう顔が赤くなる悩み、人前で異常に汗をかいてしまう汗っかきの悩み、内向的な性格に対する内気な性格の悩み、過度の人見知りといったものも神経症の場合と重なります。

ですから、「コミュ障」に当てはまる場合は薬を飲むだけでは根本的な解決にはならないと思います。

つまり、薬で表面的に人が苦手な悩みや緊張を和らげたとしても、これはアルコールで感覚を麻痺させたのと一緒であり、一時的なものに過ぎないと言えるのです。

ですから、薬による治療だけに頼ってしまうと、一生、薬を飲み続けるしかないということになってしまうと思います。

このため、MTカウンセリングを通して森田理論の考え方を身に付けるようにしていった方が良いのだと思います。

つまり、嫌われ恐怖症やあがり症の場合と同様に森田理論の学習をしていく中で人前での緊張や人が苦手な悩みを「あるがまま」に受け止めることが出来るようになると、この結果として初めて根本的に解決してくるものなのです。



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