(克服のためのチェックポイント)

1.どういう状態ですか。

雑談出来ない悩みはトップページでも書かせていただいたように、人の思惑や顔色などが気になり、思うように言葉が出てこなくなってしまうことから、会話が途切れ途切れになり沈黙する時間が辛いといった状態になります。
会社や学校の休憩時間などにグループの話の輪に入れず、一人だけ浮いてしまうという形になることが多いと思います。
また、忘年会や歓送迎会といった飲み会の席で辛い思いをしてしまうというのも雑談出来ない悩みの場合の特長だと言って良いと思います。

2.何が原因ですか。

雑談出来ないことで悩むような人は神経質性格の特徴を持っており、もともと人一倍、完全欲が強いものなのです。
つまり、何事も100%完全でないと気が済まないという面が強いものなのです。
しかし、100%完全というのは現実にはあり得ないことなのです。
ですから、100%完全を求めてしまうと常に不安や不満を感じることになってしまうのです。
人といる時はどんな状況であれスムーズに会話することが出来なければならないと、ここに100%完全を求めてしまうと、ちょっとした沈黙の時間が訪れても不安になってしまうのです。
このように人との会話に対する完全欲の「とらわれ」が雑談出来ない悩みを引き起こす原因だと言って良いと思います。
そして、これも1つのチェックポイントになることだと思います。
つまり、脳とか体の異常が原因ではなく「とらわれ」という心の置き所が原因だと言えるのです。

3.どう対応したら良いのですか。

今、上にも書きましたが、雑談出来ない悩みの原因は脳や体の異常ではなく、人との会話に対して100%完全を求める完全欲の「とらわれ」あります。
ですから、この「とらわれ」を改善していくことが大切になってくると言えるのです。
今は雑談出来ない悩みの場合でも病院に行くと薬を出されるだけで終わってしまうことが多いですが、これでは根本的な解決にはならないと思います。
つまり、薬は不安や「とらわれ」に対する感覚を麻痺させ、これを感じにくくするだけであり、表面的に悩みを感じにくくするだけに過ぎないのです。
ですから、この方向では一生、薬を飲み続けなければならないということになってしまうと思います。
実際に、今は10年以上も薬を飲み続けている人が増えていると思います。
しかし、雑談出来ないことに悩み辛い思いをしながらも何とか毎日の生活をこなすことが出来ているのであれば、森田理論の学習をしていく中で完全欲に対する「とらわれ」が和らいでくれば、薬を飲まなくても充分、悩みを克服することが出来るものなのです。
ですから、雑談出来ない悩みの場合は薬を飲むよりも森田理論の考え方に沿って毎日の生活の中で行動の仕方を変えるようにしていく方が根本的な克服に繋がると思います。

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